フィンランドで開催されたミニシンポジウム「Stress Signals & Responses」で招待講演を行いました
2012年9月27日(水)に、フィンランドのオーボ・アカデミー大学主催で上記シンポジウムが開催されました。当大学のLea Sistonen博士らが中心となって開催し、米国、ノルーエー、フランス、そして日本から8つの講演と活発な討論が行われました。「熱ショック応答」に関連した講演では、まずBrian Freemanが、シャペロンが遺伝子プロモーターのNucleosome-depleted region形成に関わることをゲノムワイドな解析で示しました。そして、Valy Mezgerがアルコール暴露による胎児脳神経障害にHSFが関与していることを示し、Niinna Vihervaara (Sistone lab)はHSF1とHSF2の結合部位をゲノムワイドなChIP-seqを用いて解析し、共通した領域と単独の領域があることを示しました。中井は、HSF1の構成的なゲノムへの結合がプロテオスタシスの調節とがん細胞の増殖に必要であることを発表しました。その他、リン酸化経路などに関するシグナルの発表などがあり、活発な議論が交わされました。
昨年末に、山口大学研究推進体「ストレス」主催で、Sistonen博士を招いて国際シンポジウム「Heat Shock Response and Aging, Neuronal Disorder, Cancer」を開催しましたが、それに引き続いて発展的な議論ができました。